インプラント治療について何度かご説明して来ましたが、インプラントだけで完結するものではありません。
インプラントはいわば「歯根」に当たる部分です。
この歯根の上に乗せるものとして「歯冠」が別途必要になります。

今回はその歯冠のうち、比較的高価なジルコニアクラウンについて紹介します。
自費診療となりますが、高い耐久性を持ち、費用に見合う効果がある歯冠です。

当院で扱っているジルコニアクラウンには３種類ございます。
主に見た目をどれだけ自然の歯に近づけるかで選ぶことになります。

〇エコノミータイプ
特徴：臼歯（奥歯）限定のセラミックを使った歯。4色の指定色のみ。

高価なジルコニアクラウンの中では安い部類の歯冠です。
色が限定されているため審美的にはやや劣りますが、奥歯は目立ちませんので、金額を抑えたい場合は有力な候補となるでしょう。
ただし、前歯には使えません。

〇スタンダードタイプ
特徴：前歯にも使用可能。カラーリングが自由にできるので自然な色合いを再現できる。

前歯に使う場合はエコノミータイプは利用できませんので、こちらか、ハイグレードタイプを選ぶことになります。
前歯は口を開けた際などによく見える歯ですので、他の歯と比べて違和感のない色で仕上げる事が求められます。
このタイプは自由に色を付けられるため、安心して利用することが出来ます。
多くの場合はこのタイプで大丈夫ですが、特別な形状が必要な場合は対応できません。

〇ハイグレードタイプ
特徴：セラミックスを手作業で作成。形状と色の自由度が高く、天然の歯を再現できる。

最も高い再現性を誇るタイプです。
色のみならず形状についても調整できるため、どんな方にも満足いただける仕上がりが期待できます。
難点は、３つのタイプの中では一番治療費が高額となる所でしょうか。

各ジルコニアクラウンを使用した際の治療費に関しましては、「人工の歯について – Dr.川村のココがポイント –」にてご確認ください。