ダラダラ食べ、スポーツドリンク、夜食——あなたの歯を静かに蝕む意外な習慣

歯の健康と食生活の基本

歯の役割を「噛むだけ」と思っていませんか?
実は歯は、消化や栄養吸収を支え、全身の健康とも深く関わっています。むし歯や歯周病が悪化すると噛む力が落ちて食事が満足にできなくなり、栄養不足や体力低下につながることもあります。
また近年の研究では、歯周病が糖尿病や心疾患のリスクを高めることもわかってきました。口の中の話だと軽く見ていると、思わぬところで体全体に影響が出てしまうのです。

食事の内容も、歯に直接影響します。カルシウムやビタミンDをしっかり摂ればエナメル質が強くなり虫歯になりにくくなりますが、甘いものや酸っぱい飲み物を頻繁に摂るとエナメル質が少しずつ溶けていきます。
また、よく噛む習慣も大切で、噛むことで唾液が出て口の中を中性に保ち、歯を守ってくれます。消化を助けるだけでなく、脳への刺激にもなるので、ゆっくりよく噛んで食べることは歯にとっても体にとっても理にかなった習慣です。

意外と見落としがちな「悪い食習慣」

虫歯になりやすい人の食生活を見ると、間食や夜食が多いケースが目立ちます。甘いものや酸性の強い食品を何度も口にすると、口の中が長時間酸性の状態になり、エナメル質が溶ける「脱灰」が進みやすくなります。
特に寝る前に何か食べてそのまま寝てしまうと、夜間は唾液の分泌が減るため、歯垢の中で細菌がのびのびと増殖してしまいます。

コンビニやスーパーで手軽に買える清涼飲料水やスポーツドリンクにも注意が必要です。爽やかな飲み口の裏に、相当量の糖分と酸が含まれています。
毎日ちびちび飲み続けるだけで、気づかないうちに虫歯が進行していることがあります。普段の飲み物をなるべく水や無糖のお茶に切り替えるだけでも、リスクはかなり下がります。

また「ダラダラ食べ」も見逃せない習慣です。決まった時間に食事をせず、1日中何かをつまんでいると、口の中が休む暇なく酸性にさらされ、唾液が歯を修復するタイミングがなくなってしまいます。「食べる時間を決める」というシンプルなことが、歯を守る上で意外なほど効果的です。

積極的に摂りたい「歯に優しい食品」

歯を強くするにはカルシウムが欠かせませんが、日本人の食生活ではどうしても不足しがちです。牛乳やチーズなどの乳製品、しらすや煮干しなどの小魚、ひじきや切り干し大根などを意識して食卓に取り入れてみましょう。カルシウムの吸収にはビタミンDも必要で、鮭や卵、きのこ類が手頃な摂取源になります。

唾液の分泌を増やすという観点では、梅干しやレモンなどすっぱいものが効果的です。また、人参やセロリ、キャベツのような歯ごたえのある野菜は、よく噛むことで自然と唾液を促し、歯の表面についた汚れを落とす効果も期待できます。「食べながら歯を守る」という発想で食材を選ぶのも、面白いアプローチです。

今日からできること

食後の歯磨きはもちろん大事ですが、歯ブラシだけでは歯と歯の間の汚れは取りきれません。デンタルフロスや歯間ブラシを取り入れるだけで、虫歯や歯周病のリスクはぐっと下がります。

そして、どんなに丁寧に磨いていても、定期的な歯科検診は別の話です。自分では気づきにくい初期の虫歯や歯石は、歯科医院でしか見つけられません。「痛くなってから行く」ではなく、3~6ヶ月に一度のメンテナンスを習慣にするだけで、歯の寿命はずいぶん変わってきます。

「80歳になっても20本以上の歯を保つ」という8020運動の目標は、遠い未来の話ではありません。今の食習慣と毎日のケアの積み重ねが、そのまま将来の自分の歯につながっています。

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