歯石放置は危険!歯周ポケットのケア方法と定期クリーニングの重要性
歯石って何?なぜできるの?
歯を磨いていても、どうしても歯石はできてしまいます。歯石は、お口の中の食べかすや細菌がくっついてできたプラーク(歯垢)が、時間が経つうちに唾液の成分と混ざって石のように固くなったものです。
歯石には2つのタイプがあります。歯の表面に白っぽく見える「歯肉縁上歯石」と、歯茎の下に隠れている「歯肉縁下歯石」です。特に歯茎の下にできる歯石は厄介で、普通の歯磨きでは絶対に取れません。
「まあ、ちょっとくらい大丈夫でしょ」と思っていませんか?
実は歯石を放っておくと大変なことになります。歯石はバイ菌の住みかになって、歯茎が腫れたり出血したりする歯周病を引き起こします。ひどくなると歯がグラグラして、最終的には抜けてしまうことも。それに口臭の原因にもなるんです。
歯周ポケットって聞いたことありますか?
歯と歯茎の間には、実は小さな溝があります。これが「歯周ポケット」です。健康な人でも1〜2mmくらいの深さがあるのですが、歯周病が進むと3mm、4mm…とどんどん深くなっていきます。
この深くなった歯周ポケットが問題なんです。奥の方に汚れが溜まって、歯ブラシでは絶対に届きません。そこでバイ菌が繁殖して、歯茎がブヨブヨになったり、歯を支えている骨を溶かしたりします。
「最近、歯磨きの時に血が出るな」「口の中がネバネバする」と感じたら、歯周ポケットが深くなっているサインかもしれません。
歯科医院では、特別な器具を使って歯周ポケットの奥まで掃除してくれます。痛みはほとんどありませんし、終わった後は口の中がすっきりします。
どのくらいの頻度で通えばいいの?
「歯石取りってどのくらいの頻度でやればいいんですか?」これ、よく聞かれる質問です。
一般的には3〜6ヶ月に1回がおすすめです。ただし、これは人によって違います。
歯周病になったことがある人、タバコを吸う人、糖尿病の人などは、もう少し頻繁に通った方がいいでしょう。逆に、歯並びが良くて毎日きちんと歯磨きしている人なら、6ヶ月に1回でも大丈夫かもしれません。
歯石がたくさん付いている場合は、1回で全部取りきれないこともあります。「え、また来なきゃいけないの?」と思われるかもしれませんが、一度にたくさん取ると歯茎にダメージを与えてしまうので、何回かに分けて丁寧に取っていくんです。
家でできる歯石予防
歯石を作らないためには、毎日のケアが一番大切です。
歯磨きのコツ
食事の後、できれば30分以内に歯を磨きましょう。歯磨き粉はフッ素入りのものがおすすめです。磨く時は、歯と歯茎の境目を意識して、ゴシゴシこすらずに優しく丁寧に。
歯間ブラシやフロスも使って
歯ブラシだけでは、歯と歯の間の汚れは取れません。デンタルフロスや歯間ブラシを使って、隅々まできれいにしましょう。最初は面倒に感じるかもしれませんが、慣れると気持ちいいですよ。
食べ物にも気をつけて
甘いものばかり食べていると、お口の中のバイ菌が喜んでしまいます。野菜や果物を多く取って、カルシウムたっぷりの牛乳やチーズも積極的に食べましょう。
セルフケアには限界があります
毎日頑張って歯磨きしていても、100%完璧にプラークを取り除くのは無理です。どうしても磨き残しができて、それが歯石になっていきます。
特に歯周ポケットの奥の方は、どんなに上手に磨いても届きません。だからこそ、歯科医院でのプロのケアが必要なんです。
「虫歯がないから歯医者に行かなくても大丈夫」と思っている人もいますが、それは大間違い。痛くなってから行くのではなく、痛くならないために行くのが現代の歯科医療です。
定期的にプロのクリーニングを受けて、家でのケアと組み合わせれば、一生自分の歯で美味しく食事ができますよ。歯茎から血が出たり、口臭が気になったりしたら、早めに相談してくださいね。