乳歯のケアも大切です
人の体はちょっとした擦り傷のような、軽い怪我をしたとしても、やがて自然に治りますね。
でも、歯はそうは行きません。
再石灰化という仕組みもありますが、目で見てわかったり、痛みが出るようなむし歯が出来れば、治療が必要です。
では、自然界ではどうなのでしょう。
サメなんかは常に予備の歯があるような状態で、欠けたり抜けたりすると、待機している次の歯が取って代わります。
歯科医いらずですね。
人間では次の歯が生えてきたりはしませんが、多少の例外があります。
それは元の歯が「乳歯」の場合です。
乳歯は最初に生えて来る歯で、その後永久歯が6才前後から生え始めると言われています。
ですが、永久歯は乳歯の予備ではありません。
「乳歯にむし歯があるようだけど、本人も痛がってないし、どうせすぐ抜けて永久歯になるんだから放っておいても大丈夫でしょう」
などという事はありません。
乳歯の下には永久歯の素があって、生え代わりに向けて成長しています。
乳歯の健康が損なわれていると、後で生えて来る永久歯に悪影響が出て、正常な生え代わりが阻害されることがあります。
次があるからと油断してはいけません。
乳歯のむし歯は進行が速い傾向があるため注意が必要です。
痛みが出るまで進行してしまうと、永久歯の成長を阻害したり、永久歯が生えたときの歯並びが悪くなったりします。
痛みのせいで噛みにくくなると、顎の成長も阻害されて、最終的に顎が小さくなるケースもあります。
そうなると、全ての永久歯が揃うだけのスペースが足りず、歯並びが悪くなる事もあります。
お子様の歯のケアにも、注意を払いましょう。