歯ぐきの出血について:歯槽膿漏とは言いません
歯ぐきの健康が損なわれると現れる症状の一つに出血があります。
年配の方であれば「リンゴをかじると、歯ぐきから血が出ませんか」といったフレーズを覚えている方もいらっしゃるかと思います。
その場合、「歯槽膿漏(しそうのうろう)」という言葉も一緒に覚えているのではないでしょうか。
ですが、
「血が出る事もあって、歯医者から『し…なんとか病ですね』って聞いたけど、歯槽膿漏って言われなかったから大丈夫だろう」
とか
「最近の若い者は『歯周病』にかかってるらしいが、ワシが若いころにそんな病気になったやつは若者も年寄りも誰もいなかった。
最近の若者に流行りだした病気だろう。ワシら年寄りには関係ない。
それより歯槽膿漏に気を付けねばならんが、健診でも言われた事は無いから安心じゃ。」
といった勘違いをされてしまうと、困ります。
「歯槽膿漏」は昔使われていた名前で、現在は「歯周病」と呼ばれています。
年齢に関係なく、誰でもかかる可能性が高い病気です。
成人の8割がかかっていると言われています。
歯周病にかかると、細かく切っていないりんごのような、固く大きなものを食べたときだけでなく、歯磨きの際に出血することもありますし、何もしなくても自然に出血してしまう事さえあります。
治療をせずに放置すると、症状は歯ぐきに留まらず、歯を失う原因にもなりますし、糖尿病や高血圧、血管疾患など全身の病気にも悪い影響を与えますので、軽く見ないようにしましょう。